もし明日あなたがセックスワーカーになったら? 労働環境、相談所など、知っておきたいいくつかのこと(ウートピ掲載記事)

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2022年11月20日

12月6日、「改正生活保護法」と「生活困窮者自立支援法」という法案が可決した。大雑把にまとめれば、今までとくらべて生活保護を申請し保護を受けることのハードルは高くなり(改正生活保護法)、「生活保護を受ける前に頑張って働け」と言われるようになる(生活困窮者自立支援法)。

特に女性は6割近くが非正規雇用であり、非正規雇用全体の7割を占めている。シングルファザーの5倍いるとされているシングルマザーの収入は、シングルファザーの約半分しかない。世帯全体の収入で見ても、シングルファザーの年間平均収入が455万円なのに対し、シングルマザーは291万円となっている。

生活保護の運用が更に厳しくなり、雇用がどんどん不安定になっている現代において、もしあなたがどうしてもお金を稼がなくてはいけなくなったとしたら…? そんなとき、現実的な選択肢になるかもしれない「セックスワーク」について知っておくことは大切なことだ。

「セックスワーク」とは?

セックスワークとは、直訳すると「性労働」、つまり性的な行為やサービスを売る産業で働くことだ。これには、いわゆる「風俗」、アダルトビデオなどへの出演、ストリップなどのパフォーマンス、性的交流を目的としたチャットや動画配信なども含まれる。風俗にも、いわゆる「本番」(性器挿入)を含むかどうか、店舗型か出張型かなどのサービス内容の違いに加え、SMプレイやコスプレなど嗜好に合わせた様々な種類があり、更にニューハーフによるサービスに特化したものや、男性客を男性が接客するものもある。

ABOUTこの記事をかいた人

1985年5月26日生まれ。栃木県足利市出身、ニュージーランドとアメリカを経て現在は群馬県館林市在住。2011年にシカゴ大学大学院社会科学修士課程を中退。以降ジェンダー・セクシュアリティを中心に執筆や講演など評論活動をしています。 LGBT運動と排外主義のかかわり、資本主義とLGBT、貧困二世・三世のLGBT/クィア、性的欲望に関する社会的言説の歴史、セックスワーカーの権利と尊厳などに特に関心があります。