排除と忘却に支えられたグロテスクな世間体政治としての米国主流「LGBT運動」と同性婚推進運動の欺瞞

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この文章は『現代思想』(青土社)2015年10月号「特集=LGBT 日本と世界のリアル」に掲載された文章を、筆者自身の手元にある原稿データを基にウェブ用に体裁を整えたものです。同号の目次を写真で出していますので、現在のLGBTやクィア関連の多岐にわたる論点が示されている他の執筆者の文章も合わせてご覧くださいますよう、よろしくお願いします。Amazon等で購入もできますが、大きな図書館にも所蔵されているはずです。

2016.5.24 解説記事を書きましたので、もし本文の文体が合わない、読み進めづらいという人がいたら、ぜひ以下の解説記事をご覧になってみてください。
『現代思想』原稿を解説してみた(その1)
『現代思想』原稿を解説してみた(その2)

全文

 同性愛者権利運動にとって、あるいは自らその名を裏切るかのようにBとTを暗に、そして時に明確に排除する「LGBT運動」にとって、同性婚は不可欠な目標としてその思想的、政治的な視界の中心的な位置を占めてきたと言えるだろう。しかしこの政治的傾向——米国で同性婚推進を掲げる大手団体がエイズ危機のあと1990年代半ばから頭角をあらわし、2013年には同性愛者に関する社会運動体として最も多くの資金を諸基金から受け取るようになっていたことに象徴される現在のこの政治的流行——には、たった20年の歴史しかない。

 振り返れば、1966年のコンプトンズ・カフェテリアの反乱、1969年のストーンウォール・インの反乱と、それまで同性愛者やトランスジェンダー注1を抑圧していた警察権力への抵抗が始まり、のちにエイズ危機を迎えることで社会的に望ましくないとされる者注2を明確に差別する政府や各種機関への抵抗と政治的要求注3が強まったあと、私たちがこの20年間で観測したものは、性に関する社会運動の急速な主流化と保守化、そして資本主義によるその取り込みであった。この現実的な歴史を直視し、その内部に同性婚推進運動を位置づけることで見えてくるのは、排除と忘却に支えられた、グロテスクな世間体政治 respectability politics に陥った今日(こんにち)の「LGBT運動」の姿である。

注1: この時代の当事者を現在流通している認知的カテゴリーで表現するとこの二つに分類される可能性が高いという意味である。

注2: 主にHIV感染率の高かった薬物使用者、セックスワーカー、ホームレス、同性愛者などを含み、その多くが有色人種であった。

注3: 皆保険、薬品研究への助成金、薬品の承認などを求めつつ、各種セーフティネット削減政策への抗議などを行っていた。

LGBT運動の主流化、保守化、資本主義との親和性

 名ばかりの「LGBT運動」、すなわちその内実は同性婚推進を中心に据えるような同性愛者中心の運動であるものが米国において主流化され、それと反比例するかのようにローカルな場や具体的な支援の場におけるLGBT運動が過去20年のあいだに衰退してきたという事実は、性に関する政治の歴史上の汚点として将来振り返られることになるだろう。同性婚推進運動の発展に伴い、HIV・エイズ関連の団体やLGBTの若者を支援する団体などへの資金が削減され、閉鎖に追い込まれたり枯渇した資金で最小限の運営を余儀なくされているという事実がある注4。ニューヨーク市を拠点とし幅広い言論活動及びLGBT貧困者やホームレスの支援活動を行っていた Queers for Economic Justice が2014年に資金の枯渇から一部の機能を残して閉鎖したことは記憶に新しい。こうして、急速に支援者を獲得し資金源を拡大して行った同性婚推進運動の裏で、無数のLGBT運動の担い手が資源を失って行った。

 同性婚推進運動の発展に伴うLGBT運動の主流化がもたらしたものは、こうした社会運動に必要な資源の独占化だけではなかった。ここでは、文化的な側面としての運動の保守化、そして物質的側面としての資本主義との親和性の二つを指摘したい。

注4: Conrad, Ryan. “Against Equality, In Maine and Everywhere.” The Bilerico Project. November 30, 2009. Retrieved September 8, 2015. Available here.

LGBT運動の保守化

 2010年以降の米国政治において、同性婚は積極的に右翼的な色合いを帯びて行った。地方政治において同性婚を合法化する動きに共和党員が賛同したり注5、共和党員であるジョン・ハンツマンが自由市場、機会の平等、小さな政府、家族的価値観といった保守的な観点から同性婚推進を訴える注6といった事態まで起きた。また、日本でも公明党がその公約において「性的マイノリティの人々が暮らしやすい社会の構築」を掲げたり、自民党内部で「性的マイノリティに関する課題を考える会」が発足したり、日本維新の会(当時)の議員がLGBTの就職差別について委員会で言及したりと、LGBTに関する保守派の政治家からの擦り寄りが始まっている注7。さらに、2013年には「同性でも婚姻制度を適用できるようにすべきだ」と日本維新の会が政党として唯一明言したことも特筆に値する注8

 「LGBT運動」と保守思想との近接がもたらす危険性のひとつは容易に思いつくだろう。LGBTの性のあり方を含む性の規範が—— Gayle Rubin が1984年の論文 Thinking Sex において指摘したような——一対一の恋愛関係にある同世代異性カップルが婚姻関係の中でSMプレイをするわけでもなく道具もポルノも使わずに家庭内で無料で行うような生殖行為でもある性的行動を標準と定めるような保守的な価値観を一切脅かすことなく、ほんの少しだけ違うものとして、差異を矮小化され取り込まれてしまうことである。日本の保守派の現首相・安倍晋三も、一方では同性婚に消極的な発言をしていながら、前年2014年に開催された第3回東京レインボープライドには配偶者である安倍昭恵が参加し話題となった。さらに安倍政権下の観光局が主催した Japan Week(2015年)では、海外からカップルを日本に招待する企画で最終選考にレズビアンカップルが残されており、同局が開催したグランド・セントラル駅でのイベントでこのカップルが伝統的な白無垢と打掛を着て写真撮影を行っている注9。また、同局からは国際ゲイ・レズビアン旅行協会の国際会議に代表者が出席している。

 「LGBT運動」と保守思想との近接がもたらすふたつめの危険性は、人種差別や植民地主義、外国人嫌悪、移民取り締まり、ジェンダー化された社会支配、及び私財の保存と不均衡な分配を維持するための道具として機能してきた歴史を持つ婚姻制度の正当性を一切脅かすことなく、むしろそれに加担してしまうことである注10。これは、「主流化」と言ったときの「主流」という言葉が何を指し示しているのかを考えれば明白なことだ。つまり米国においての「主流」とは、非ヒスパニックの白人であり、植民支配する側の人間であり、米国民であり、男性であり、私財を持つ、そういった者を中心に構成されているということである。
 2011年7月24日にニューヨーク州で同性婚が合法化された際、その約20%が同性愛者やトランスジェンダーであるとされる若年ホームレス注11に対する福祉サービスの州予算が削減されていたことが分かっている注12。2013年6月25日に米国最高裁判所が結婚保護法(Defense of Marriage Act [DOMA]、州レベルの同性間の婚姻は他の州や連邦政府によって認知されないとする連邦法)を違憲とする判決を出し、全国的に同性婚を異性婚と同等の権利義務関係として認めたが、この前日には投票権法(Voting Rights Act [VRA] of 1965、マイノリティが投票の権利から疎外されないよう、投票に関する州法の成立には司法省による事前の承認が必要であると定めた連邦法)も違憲であるとの判決を出している。これによって、選挙区の再設定などを通して黒人のコミュニティを分断し、個々の選挙区内の黒人の人数を減らすことで有色人種や民主党員の候補者に票が集まらないようにするような差別的な州法の制定は実質的に可能となった。ほぼ同時に出されたこの二つの違憲判決の報道は瞬く間に米国内を駆け巡り、有色人種のLGBTを中心に多くの市民の怒りを買った。
 日本においても「LGBT運動」の主流化に伴い何が「主流」を構成するのかが明らかになりつつある。前述の「性的マイノリティに関する課題を考える会」の発足に尽力した自民党員四名は政策として生活保護の現物支給化と軍事力の強化を掲げており、うち二名は健康保険適用範囲の縮小を明確に訴えている注13。2013年9月1日には大阪市淀川区が「LGBT支援宣言」を公開したが、この宣言成立の中心人物である榊正文区長は区長選立候補の際に提出した論文において、生活保護受給者が地域社会において「なんらかの役割」を担うよう施策を検討すると公言しており、例として「地域ボランティア活動の義務付け」を挙げている注14。2015年3月31日には渋谷区が「渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例」を可決した。これは、任意後見契約や準婚姻契約書などの公正証書を区に提出した同性カップルに、区がその関係性を証明する証明書を発行するというものだ。この時も、2010年に区立宮下公園が「ナイキパーク」として新たに整備される際に区とナイキジャパンの仲介をし、公園整備におけるホームレスの強制排除の積極的推進をした長谷部健区議がこの条例策定の中心人物であることが明らかになり、その理念的な矛盾が露呈した注15
 さらに今年2015年、日米両国において同性カップルの社会的地位は目まぐるしく——おそらく良い方向に——変動した。一方でそれと並行するかのように、男性による男性向けの性労働に関する警察権力の介入が目立った年としても後年記憶に残るだろう。渋谷区の条例施行から約三ヶ月後の2015年6月26日、米国最高裁判所で争われていた Obergefell v. Hodges の裁判において、全ての州が同性婚を実施し、他の州で実施された同性婚を認知することを要求する積極的な判決が出された。同年7月29日には渋谷区に続き世田谷区が区長の権限内で独自の支援を実現する見通しを立てた。一方でこの二日前、ゲイ男性向け風俗店の最大規模を誇るチェーンの店長が、16歳を従業員として雇い使用していたとして児童福祉法違反(児童淫行)の容疑で逮捕されている。これまでほぼ黙認されてきたゲイ男性向け風俗店が警察権力の介入を受けたことは将来歴史の転換点として語られるようになるだろう。その約一ヶ月後、8月25日には米国の男性による男性向け風俗サイトの最大手 Rentboy.com が突然の摘発を受け、 CEO を含む7名が売春斡旋等の容疑で逮捕された。国際人権団体アムネスティ・インターナショナルが売買春の非犯罪化を提言していたことが大きく話題になった直後の出来事だけに、LGBTコミュニティには大きく衝撃を受けた者が少なくなかった。その翌日には、日本の男性衆議院議員が出会い系サイトで出会った19歳男性に金銭を支払って性的関わりを持っていたことが報道された。違法ではないにせよ議員の性的モラルが疑問視される中、この話題性に便乗して自らの活動を宣伝するLGBT活動家、議員のプライバシーを軽視する発言をしたゲイ・ジャーナリスト、Twitter に「せっかくLGBTの認知度が上がってきてるんだから、印象悪くしないでよ」という当事者の声があがるなど、コミュニティが分裂する様が当事者自身によって印象付けられて行った注16
 2015年のこうした一連の出来事を異様だと感じない読者は、LGBTの運動史が性労働者の運動史と大きく重なり合っているという事実を知らないか、深く理解していない可能性がある。1969年のストーンウォール・インの反乱を同性愛者の歴史の始点であるとする認識が一般に広まっているが、まずそこにトランス女性の存在が強くあったということを私たちは思い出さなければならない。そして、その3年前の1966年にはサンフランシスコでコンプトンズ・カフェテリアの反乱があり、警察権力に果敢に立ち向かったトランス女性たちがいたこと、彼女らの活躍によってサンフランシスコに住むトランス女性の生活が著しく向上したことを思い出さなければならない。その上で、LGBT当事者も含めて圧倒的大多数の人々が忘れている事実——すなわちこのどちらの反乱においても、抵抗に携わったトランス女性とゲイ男性のほとんどが性労働者だったという事実——を、思い出さなければならない注17

 英語に "respectability politics" という言葉がある。「世間体が良いこと」を意味する "respectability" に「政治」 politics をつなげた言葉であり、差別への抵抗において、非差別集団がいかにまっとうな人間であるかを説明する形で差別解消を訴えるような政治活動のやり方を指す言葉だ。社会運動の主流化は、一般に想定されるような「主流」と定められる特定の人々のあり方——まっとうさ——に寄り添うことであり、それはLGBT運動の主流化においては、あたかもLGBT当事者やその大切な友人、家族に生活保護受給者や受給有資格者、外国出身者、ホームレス、人種マイノリティ、言語マイノリティ、性買春者、性労働者、そして医療費の自己負担分の拡大に打撃を受ける者が存在しないかのように振る舞い、「LGBT」差別以外の差別への抵抗を放棄することであり、結果的に Gayle Rubin の指摘する性の規範のあり方を再強化し、周縁に追いやられている人々を置き去りにしてしまうことなのだ。

注5: Dobbs, Bill. “Gay Marriage Is a Conservative Cause.” The New York Times. April 16, 2012. Online version. Retrieved September 8, 2015. Available here.

注6: Huntsman, Jon. “Marriage Equality Is a Conservative Cause.” The American Conservative. February 21, 2013. Online version. Retrieved September 8, 2015. Available here.

注7: 明智カイト, 遠藤まめた. 「日本におけるLGBTの法整備の動き」『シノドス』2013年7月19日. 2015年9月8日閲覧. ここに掲載.

注8: レインボープライド愛媛. 「回答 2013参議院選挙 政党別(その1)」『性的マイノリティに関する政策調査プロジェクト(愛媛)』2013年7月12日. 2015年9月8日閲覧. ここに掲載.

注9: Hinzmann, Dennis. “Japan Is Working Hard to Attract Gay Travelers.” Out. February 24, 2015. Retrieved September 8, 2015. Available here.

注10: Spade, Dean and Willse, Craig. “Marriage Will Never Set Us Free.” Organizing Upgrade. September 6, 2013. Retrieved September 8, 2015. Available here.

注11: Krehely, Jeff and Hunt, Jerome. “Helping All of Our Homeless: Developing a Gay- and Transgender-Inclusive Federal Plan to End Homelessness.” Brief. Center for American Progress. January 31, 2011. Available here.

注12: Stewart-Winter, Timothy. “The Price of Gay Marriage.” The New York Times. June 26, 2015. Online version. Retrieved September 8, 2015. Available here.
※この文献の詳細が抜けていました(『現代思想』でも抜けています)。コメントでご指摘くださった方に感謝します。

注13: マサキチトセ. 「生活保護とクィア」『シノドス』2013年6月2日. 2015年9月8日閲覧. ここに掲載.

注14: マサキチトセ.「『LGBT』フレンドリーなら何やってもいいのか?」『包帯のような嘘』2014年5月2日. 2015年9月8日閲覧. ここに掲載.

注15: Matsumoto, Masaki C. “News: ‘Same-sex Partner Code Proposition: Shibuya Ward’s ‘Human Rights’ Double-Standard?” Gimme A Queer Eye. March 11, 2015. Retrieved September 8, 2015. Available here.

注16: マサキチトセ.「同性カップルとゲイ売春:『せっかくLGBTの認知度が上がってきてるんだから、印象悪くしないでよ」『包帯のような嘘』2015年8月27日. 2015年9月8日閲覧. ここに掲載.

注17: Kinkaid, Hawk. “How Sex Work Got Us This Far In Gay Liberation.” Tits and Sass. July 29, 2015. Retrieved September 8, 2015. Available here.

LGBT運動の資本主義との親和性

 欧米諸国においては、プライドパレードやLGBTイベントが著しい商業化を経てその歴史的経緯や蓄積、意味を見失いつつあることに加え、いわゆる「ゲイタウン」と呼ばれる区域の中流階級化、白人化も各地で進んでいる。地代の高騰や区画整理、再開発などによって元々そこにいた人々が追いやられ、地元のネットワークや文化から切り離された貧困層や有色人種のLGBTや友人、家族が路頭に迷うか、かろうじて都市部の隅の団地に落ち着くころ、綺麗に再構築されたゲイタウンの街並みは富裕層や観光客を呼び寄せ物価をさらに高騰させて行った。こうしたことの背景にあるのは、裕福な白人ゲイ男性による人種差別的意識や貧困層への蔑視だけではない。LGBT当事者の、自分が受けている差別を解消したい、より安全な街に住んだり出入りしたりしたい、LGBTである自分や仲間を大げさに——これまでの人生において、あるいは普段生活している環境において地に落とされている自尊心の補填をするかのごとく大げさに——祝福する機会を持ちたいといった純粋な思いもまた、そこにある。
 一方で、それにつけ込むかのように資金を餌にLGBTコミュニティに対する発言力や販売力を持とうとする政治家や資本家がいるのも事実だ。米国においては、同性婚もまた、その道具として非常に有用だった。米国において多くの企業や経営者、政治家が同性婚を支持する意見を公表し始める頃には、すでに大手「LGBT」団体の宣伝活動によってそのお膳立ては済んでいたと言える。勇敢な一部の人々を除いて、ほとんどは、同性婚支持を表明することが何かしらのイメージアップに繋がるような文化的状況が形成されたあとに便乗した者たちだ。自身のブランディングに有用だと判断した企業や政治家がこぞって我先にと同性婚支持を表明し出したこと、そしてかれらの欲望を適度に刺激し続けることで「LGBT」団体が資金や支援を獲得してきたことは、日本における状況、すなわち各業界が「LGBT産業」に参入しつつある中で「アライ」(自身は当事者ではないが、仲間として当事者を理解することを志向する人々)の需要に応えるために——あるいはそれを刺激するかのように——当事者側から研修やガイダンスを商品として供給する「アライ産業」が小規模ながら形成されている状況と、似た構図を持っていると言えるだろう。

 こうして米国の大手「LGBT」団体と企業や政治家が結託した同性婚推進運動は、互いが利用し合いながらもなぜか三者が全て利益を得る不思議な関係を作って行ったが、かれらの利益は降って湧いたものではない。大手「LGBT」団体はLGBT当事者や仲間からの支持と寄付金を獲得し、小規模団体とは比較にならないほどの莫大な資金を企業や政治家から得ることになった。企業はLGBTフレンドリーなイメージを打ち出すことでLGBT当事者や仲間から自社商品の対価を獲得し注18、政府による優遇を受け注19、大手「LGBT」団体への影響力を増して行った。さらにかれらが消費者からの支持を受けやすいよう、大手「LGBT」団体は企業のLGBTフレンドリーさに関する格付けを公表している。また、政治家は政策に同性婚支持を含めることでLGBT当事者や仲間、企業や団体からの支持と票、寄付金、ひいてはその帰結として議席を受け取ることで政治力や経済力を獲得し、大手「LGBT」団体への影響力を増すとともに、比較的保守層に寄り添う他の政策や主張からリベラル層の関心を逸らすことができるようになった。このように三者がそれぞれ利益を得るような政府-私企業/基金-社会的団体の蜜月関係を、非営利産業複合体 the non-profit industrial complex と呼ぶ。
 非営利産業複合体がどのようにして三者に利益をもたらしているかは、前段落の解説に登場する第四者の存在を認識することで容易に把握できる。つまりそれは、LGBT当事者やその仲間たちの善意の行為や苦渋の決断によってもたらされているのだ。かれらから永続的に吸い上げられたものが非営利産業複合体内部に常に供給されることで成り立っているのが、この同性婚推進運動である。

注18: 実際に同性愛者の購買状況調査によると、同性愛者にフレンドリーだと思われる企業の商品やサービスは、多少他の企業の商品よりもコストが高くとも、購入される可能性が高い。 See Melloy, Kilian. “Gay Consumers See Themselves as Tastemakers, Prefer Gay-Friendly Companies, Says Study.” Edge Media Network. May 13, 2008. Retrieved September 8, 2015. Available here.

注19: 2014年7月、バラック・オバマ米大統領の大統領命令により、連邦政府と取引のある企業が(人種や性などすでに対象となっていたものに加え)性的指向や性自認に関する差別的取扱いをすることを禁じた。 See Crockett, Emily. “Obama Signs Executive Order Banning LGBT Discrimination in Federal Contracts.” RH Reality Check. July 21, 2014. Retrieved September 8, 2015. Available here.

同性婚推進運動の欺瞞

 同性婚推進運動の非営利産業複合体を形成する政治家、企業、大手「LGBT」団体は、かれらの利益がLGBT当事者や仲間から吸い上げたものであるという事実に当然気がついている。それゆえ、かれらは膨大な労力をかけて同性婚推進運動をLGBT当事者と仲間にとって見かけ上魅力あるものに仕立て上げる必要があった注20。同性婚推進運動が全ての同性愛者にとって有意義なものであり、同性婚の実現はLGBT、少なくともLGBにとって大変多くの利点を持っているという考えは、同性婚推進運動の担い手が過去20年のあいだLGBT当事者や仲間を含め大多数の人々に信じ込ませてきた迷信である。この迷信のために持ち出されたのは、これまで同性パートナーを持つ人々の多くがアクセスを阻害されてきた病院における面会権、医療行為に対する同意権、配偶者関連の移民ビザ、相続権、扶養義務、福利厚生に関する法的扶養権などであった。これらの権利や恩恵への需要は非常に高く、それゆえにLGBTコミュニティやその仲間たちには同性婚推進運動を支持する者が多い。一方で、全く同じ理由から同性婚推進運動の危険性に警鐘を鳴らす者も少なくない。同じ現状認識から全く逆の結論に至る者がいる背景には、婚姻制度というものが現状どのような役割を担っているのかについての異なる認識がある。

 婚姻制度へのアクセスを市民の権利と認識する人々は、しばしば同性婚を、LGBTが直面する様々な困難を解消する万能薬のように語る。性的マイノリティが直面する健康問題については、同性婚を実現することで同性パートナー同士で保険の扶養ができるようにするべきだと言う。外国出身の性的マイノリティが直面する移民排斥や差別的取り扱いについては、米国民である同性パートナーと同性婚できるようにすることで滞在権を与えるべきだと言う。同性カップルを含めた家族的なつながりを持つ家族やトランス当事者を含む家族のあり方に対して国家や制度、その他の人々が介入し、しばしばそのコミュニティのつながりを分断しようとすることについては、同性婚を合法化することで親としての同性カップルの法的地位を合法化すべきだと言う。制度によってその家族的つながりを認知されないがゆえに病院における面会や相続の権利から阻害されているLGBTの直面する問題については、同性婚を実現することで法律上の認知をすべきだと言う注21
 一方で、これら性的マイノリティが直面している問題は既存の社会制度の欠陥によって生まれているという認識を持つ論者の多くは、同性婚によってこうした制度上の欠陥が温存、強化されると警鐘を鳴らしている。かれらが代わりに具体的に求めているのは、皆保険、トランスの人々が必要とする医療の健康保険適用、刑務所や収容所における医療ネグレクトの解消、移民搾取の根源的原因である南北格差の解消、安全の名の下に正当化される監視社会や人種プロファイリングの解消、理想の家庭像からこぼれ落ちる家族のあり方(貧困、親の収監、先住民や有色人種であること、障害を持つ家族がいることなどで、家族や子供の福祉に関する諸制度によって介入の標的とされている家族)の尊厳と自律性の回復、医療の現場におけるあらゆる親密な関係性の認知度向上、そして富の再分配の促進である注22

 後者の視点からは、同性愛者やLGBTといった言葉が指し示す対象よりも広範に渡って浸透している制度上の不平等こそが問題であり、解消されるべきことがらとして認識される。
 結婚保護法が違憲判決を受けた2013年6月以前から、オバマ政権は同性パートナーの病院での面会権を認めるよう行政の権限内で求めていた。この動きには、患者本人の意思によって面会や医療上の同意をすることが出来る人を選ぶような、より大きな自由の獲得への道を開く可能性があった。この権利に関する言及を積極的に同性婚推進のレトリックに含めることで、同性婚推進運動はこの権利を配偶者に限定することに加担した。
 また米国には米国市民や永住者の配偶者や婚約者に付与されるビザ、日本には日本人や永住者の配偶者に付与されるビザがあるが、これらはいずれもその根拠となる配偶者の滞在権より不安定な在留資格であり、他の在留資格への切り替えも困難なため、継続して滞在するためには婚姻関係も——それが暴力や経済的支配を伴っていたとしても——継続しなければならないという状況がある注23。移民運動においては法的地位の安定化や搾取労働からの自由を獲得するための闘争が続いているが、米国の同性婚推進運動はこれに参加することなく、むしろ同性パートナーの移民の合法化を同性婚の大きな利点であると宣伝することで移民の自由を米国市民の配偶者に限定することに加担した。
 次に相続権についてだが、民法896条には「相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する」とある。自分が相続の対象であると知った日から三ヶ月以内に、一切財産を処分していない状態で相続放棄あるいは限定承認の申告を家庭裁判所に対して行わなければ、全ての財産と債務が降りかかる。事務手続きの煩雑さや法律の周知不足もあり、多くの場合三ヶ月後に自動的に成立する単純承認、すなわち財産と債務全ての相続が成立する。婚姻関係の利点であるはずの相続は、ある日突然生活の脅威に変わる可能性を持っているのだ。富の再分配が不十分であり、さらに格差社会が拡大していく中、貧困に陥りる可能性が比較的高いLGBTその他の性的マイノリティに対して同性婚の利点として相続を掲げるのは詭弁である注24。同性婚推進運動がしばしば話題にした Edith Windsor のように注25、実際に相続する利点があるほどの財産を保有しているごく一部のLGB当事者にとっては確かに利点があるだろう。それを、少数のLGBTの成功者が世に名を馳せる時代に生きる当事者が自分にもそれだけの財産を保有するポテンシャルがあるという上昇志向的幻想を持ちやすくなっているところにつけ込んで、あたかもLGBTあるいは少なくとも同性愛者の全体にとっての利点であるかのように宣伝したことは、LGBTコミュニティに対して同性婚推進運動が行った詐欺行為であったと言える。
 最後に生活上の扶養義務や福利厚生における扶養権についてだが、異性カップルにせよ同性カップルにせよ、その関係を構成する少なくとも片方が健康保険や厚生年金などに加入できる就労状況にあって経済的に安定しているという想定はもはや幻想である。2010年の東京プライドパレードで唯一女性中心で構成されたフロートのテーマが「マリアージュ」(結婚、婚姻、結婚式などを意味する)であることを知ったクィア系ウェブサイト・デルタGの運営者ミヤマアキラは、当日のフロート内での抵抗運動を企画した。女性の賃金が不当に低く維持されている現代日本社会においては「貧乏な女同士がカップルになったって生活は不安定のままのはず」とし、スローガンのひとつに「結婚はビンボーのはじまり!」を掲げた注26。事実その大半を女性が占め、外国人労働者の搾取の現場にもなっている非正規雇用の実態とその止まらない拡大、それに加えて労働基準法や派遣法、その他労働者保護に関する規制に従わない「ブラック企業」や、制度の網目をかいくぐるグレーゾーンの実態、そして労働力への需要の増減に伴って入管法など諸制度を恣意的に運用する日本政府のあり方を踏まえれば、現代日本において安定した在留資格(日本国籍を含む)を持って社会保険に加入し十分な収入を得ることは極めて特権的なことであることが分かる。こうした傾向は、皆保険が無く貧困問題が極めて深刻な米国ではさらに顕著である。結婚がセーフティネットになるという幻想が眼前で崩れ去っていく中、同性婚推進運動はその幻想にしがみつき、あたかも健康保険や年金制度へのアクセスを同性婚が保証するかのように誇大に喧伝してきた。

 以上、同性婚によってもたらされるとされている権利や恩恵は、人が生きる上で必要不可欠のものばかりである。しかしすでに婚姻制度によってそれら権利や恩恵が与えられているはずの異性愛者が事実そうしたものへのアクセスを保証されているわけではないということは、同性婚推進運動の欺瞞を明らかにしていると言えるだろう。

注20: その点で言えば、ナイキジャパンの宮下公園再整備を「企業は宣伝になるし、渋谷区はやっぱり税金を使わないで今度は公園が整備できた」と評し、「次の街づくりのキーワードはダイバーシティで、パラリンピックが日本に来たら、それが普通になるかもしれないですね。LGBTの人なども、うまく活用できないかということも考えています。」と語る長谷部健渋谷区議は、こうした非営利産業複合体の内実を悪びれることなく詳らかにしており、貴重な存在かもしれない。
See 「『丸の内朝大学』×『地球大学』=丸の内で考える賢いからだ! 為末大さん、細川モモさんを迎えてスタート!」『エコッツェリア』2012年11月12日. 2015年9月8日閲覧. ここに掲載.

注21: Basichis, Lee and Spade, Dean. “Building an Abolitionist Trans & Queer Movement with Everything We’ve Got.” Captive Genders: Trans Embodiment and the Prison Industrial Complex. Eds. Stanley, Eric A. and Smith, Nat. AK Press: Oakland. 2011. Available online here.

注22: Basichis, Lee and Spade, Dean. Ibid.

注23: マサキチトセ.「同性婚実現のその先に向けて」『包帯のような嘘』2013年7月25日. 2015年9月8日閲覧. ここに掲載.

注24: マサキチトセ. 2013a.

注25: Nair, Yasmin. Ibid.

注26: ミヤマアキラ. 「女子フロートのテーマが『マリアージュ』だと?」『デルタG』2010年8月11日. 2015年9月8日閲覧. ここに掲載.

官製の弱者ビジネスとしての婚姻制度

 米国の同性婚推進運動の非営利産業複合体の欺瞞が繰り返され、世論がそれに追従したことには、もう一つ大きな利点があった。それは、社会の諸制度の抜本的な改革を保留したまま無期限に延期するために、同性婚の実現がガス抜きの効果を持ったことである。
 婚姻制度は、既存の社会制度の差別性を利用・援用することで成立しているばかりか、それに便乗し、維持、強化している。つまり、異性間、同性間を問わず婚姻制度が持つとされる利点とそれへの需要は、社会の諸制度が婚姻しない者の生活を困難なものにしているということ、すなわち他の社会制度が持つ欠陥によって、生み出されているということだ。難民認定を含め在留資格の認定に消極的な移民排斥政策、規制緩和が進む労働者保護政策、規制が厳格化されてゆく社会保障政策、大企業の税制優遇政策など、様々な制度が、市民ひとりひとりの個人としての生活を圧迫している。そうした状況があるからこそ、上で見たような婚姻制度の利点が利点として説得力を持ち、実際にそれを期待して多くの異性愛者が婚姻制度を利用している現状がある。
 社会的差別の対象となる、あるいはそうなる可能性の高い人々にとって、配偶者関連ビザの発給や、福利厚生の扶養、セーフティネットとしての機能、相続権などが揃った結婚は、魅力的なパッケージ商品である。米国政府はこの商品を異性カップルと同性カップルに、日本政府は異性カップルに提供しているが、同時にそれに対する対価を十分に受け取っている。なぜなら、より良い形のビザの発給、充実した福祉、就労制限の撤廃、福祉利用者バッシングへの効果的な対策、国や自治体の事業や委託事業における労働条件の改善とそれに伴う行政サービスの向上、より効果的な労働者保護政策、健康保険料の引き下げ、年金受給要件の緩和など、諸制度の改革には莫大なコストが必要となるが、結婚というパッケージ商品を提供することで、そのコストを支払わず、あらゆる責任を家族という私的領域に押し付けることが可能になっているからだ。
 こうして政府の責任放棄、私的領域への責任転嫁、ひいては小さな政府を志向するリバタリアニズムやネオリベラリズムの道具として重宝されている婚姻制度を利用する利点は、実際には一部の恵まれた人々にとってしか現実的なものではないにもかかわらず、すでに社会的に弱者の位置に追いやられている人々によってより切実に意識される。婚姻制度が官製の弱者ビジネスたるゆえんはそこにある。

※上段落は『現代思想』掲載版にあった脱字を修正してある。

 一方で、こうした現状認識は同性婚推進運動に懐疑的なLGBT当事者や仲間に必ずしも共有されてはいない。同性婚推進運動の盛り上がりの中、2013年10月25日にニューヨーク・タイムズ紙に掲載された記事「(永遠の愛を誓いますかとの問いかけに対し)誓いませんと言うことを選択する同性カップルたち」には、結婚する「必要性が感じられない」、「意義がよくわからない」、結婚せよという「圧力を感じない」、「明確な利点が見えない」というレズビアン、ゲイ、トランスジェンダーの当事者の声が紹介されている。また、結婚願望を持つ人を「外部からの承認を求めている」と評する当事者の声も紹介されており、そこには、上で見たような婚姻制度と他の社会制度との共犯関係に対する批判的視点は皆無である。
 実際には、婚姻制度において最も特権を持っているのは、一般的に思われているような既婚者や異性愛者ではなく、「結婚しても離婚しても特に大きなメリットもデメリットもなく、よって好きな時に結婚も離婚もできる人たちである」注27。同性婚を異性愛者と同性愛者のあいだの「婚姻の平等」 marriage equality と言い換えた同性婚推進運動は、こうした現実から人々の関心をそらすことに見事成功したと言えるだろう。

注27: マサキチトセ.「『永遠の愛を誓いません』と言える特権」『包帯のような嘘』2014年11月12日. 2015年9月8日閲覧. ここに掲載.

結論にかえて

 同性婚の合法化はより望ましい社会への第一歩であるという主張がある。まず同性婚推進運動を通して成果を出してから、LGBTの貧困やホームレスの問題、不安定な雇用、トランスジェンダーの人々が必要とする医療の健康保険適用など、他の課題に着手する、という主張である。ここには、同性婚推進運動が社会文化的な問題を孕んでいる可能性はあっても、具体的にLGBT当事者に現実的な不利益をもたらすわけがないという思い込みと、同性婚推進運動の担い手が同性婚合法化後も社会正義のために労力を払うだろうという希望的観測がある。しかしこのどちらの前提にも信憑性がないことは、歴史が物語っているとおりだ。
 メイン州は米国内でも特に貧困が大きな問題となっているが、同州で同性婚の合法化を求める運動が起きたとき、州全体を対象に開催されたシンポジウムや投票直前に公表されたアンケートで出された圧倒的な当事者の声(約70%)は、同性婚は最優先課題ではないというものだった注28。失業にあえぎ、ヘイトクライムの被害が甚大なメイン州のLGBT等の性的マイノリティの多くは、莫大な資金が集められた同州内の同性婚推進の動きが、すでに財産や権力、地位を持った者にしか利点をもたらさないということに気づいていた。また、もとより同性愛嫌悪やトランス嫌悪の激しかったこの地域では、同性婚推進運動の盛り上がりを受け、反動的な反同性愛者・反トランスの暴力や暴言、不当な扱いが以前に増して公然と行われるようになった。
 他の州に先んじて同性婚を合法化したマサチューセッツ州やコネティカット州は、州立大学を含む多くの職場においてそれまで健康保険の扶養を認めていたシビルユニオンやドメスティック・パートナー登録のあるカップルの扶養権を剥奪した注29。さらにコネティカット州で「LGBT」団体として最大規模を誇っていた Love Makes A Family という団体は、同州で同性婚が合法化された2009年、自分たちの目的は果たしたとして閉鎖している注30。「家族」 family や「愛」 love を冠した団体名を持ったこの団体は、家族の中にあるドメスティック・バイオレンスや児童虐待の問題などに着手するのではなく、同性婚をした者の支援すらせず、ただ閉鎖したのだ。

 過去20年のあいだに、同性婚推進運動に代表される世間体政治 respectability politics が台頭した米国のLGBTの社会運動は保守化し、資本主義との親和性を強め、非営利産業複合体に牽引されるようになってしまった。かつてLGBT運動自体が生まれる土壌でもあった他の社会運動との緊密な結びつきは大手「LGBT」団体の勃興に伴って忘却され、今ではローカルで小規模な領域にしか残されていない。現在文化的に想像される括弧つきの「LGBT」の姿からは、福祉を必要としていたり、外国人労働者であったり、性労働に従事していたりするLGBT等の性的マイノリティの存在が排除されている。
 忘却と排除に支えられたグロテスクな世間体政治に陥った米国の「LGBT運動」の歴史は、すでに確認したとおり日本でも始まりつつある。日本に住む私たちは、米国ですでに明らかになっている欺瞞に目をつぶって、その複製品を作ることになるのだろうか。あるいは、歴史的な反省を踏まえ、LGBT等を含むあらゆる性的マイノリティに配慮した社会運動を作り出せるだろうか。希望は薄いが、この文章が少しでも後者の可能性を広げることになればとの一抹の願いを込めて、筆を擱きたい。

注28: Conrad, Ryan. Ibid.

注29: Nair, Yasmin. “Marry you must!: Gay marriage in Illinois.” The Chicago Reader. November 7, 2013. Retrieved September 8, 2015. Available here.

注30: Polikoff, Nancy. “Love makes a family…but only through marriage.” The Bilerico Project. April 4, 2009. Retrieved September 8, 2015. Available here.

(初出:『現代思想』2015年10月号「特集=LGBT 日本と世界のリアル」2015年9月28日発売)

2016.5.24 解説記事を書きましたので、もし本文の文体が合わない、読み進めづらいという人がいたら、ぜひ以下の解説記事をご覧になってみてください。
『現代思想』原稿を解説してみた(その1)
『現代思想』原稿を解説してみた(その2)

 

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8 件のコメント

  • マサキさん、こんばんわ。しっかり読ませて頂きました。
    敢然と今のメインストリームの活動に対して疑問を呈しているマサキさんのご意見には、
    いたく感服致しました。是非シェアしたいのですが大丈夫でしょうか?

    • moonmirrorさん、ご無沙汰してます。文章をご覧頂きありがとうございます!
      ぜひご自由にシェアして頂ければと思っています。この文章が何かのお役に立てれば幸いです。

  • […] 1つめは、渋谷でパートナーシップ制度が成立する際に「女性センター」が「ダイバーシティセンター」に名称変更となったことなどもありましたが、保守層の中には女性差別を温存したいという思いは強くありつつも、対外的に印象が良く世界的流行の最先端風を装えるLGBT支持を表明するタイプの人が一定数います。(昨年10月の『現代思想』でもこれに触れています。) […]

  • ブログ読みました。詳細な記載に驚きました。

    質問なのですが、マサキチトセさんは婚姻制度そのものが不要というお考えなのでしょうか?
    とくに後半の文章では、婚姻制度の欠陥を数々指摘されています。
    異性愛者であれ、同性愛者であれ、婚姻制度から解放され、
    それに代わって個々の具体的な問題を解決していくべきという感じでしょうか?

    あと、ニューヨーク州で同性婚が合法化された際、福祉予算が削減されたと書かれてありますが、
    引用先の「Stewart-Winter, Timothy. Ibid.」を調べてみたのですが、ページが見つかりませんでした。
    消されちゃったのかな(汗)
    同性婚合法化と福祉予算削減の因果関係を知りたかったのですが、
    手元に何か情報がありましたら、別のソースで構いませんので、教えて頂けたらありがたいです。
    よろしくお願いします。

    • あああ さん

      コメントありがとうございます!
      仰る通り、セクシュアリティその他諸々にかかわらず、様々な社会問題の根本的な変化を通して婚姻制度というもの自体の形骸化、すなわち「誰もが自由にできるけど、別にしなくても社会生活上なにも困らない」ようなレベルまで重要性を下げる方向が望ましいと考えています。たとえば、今まさに成人式に出ようか出まいか迷っている人や、かつて出たかったと思っている人にとっては気持ち的に成人式は大きな存在かもしれませんが、成人式に出たことあるいは出なかったことが生活に重大な影響を及ぼすようなことは(よほどのレアケース以外は)ありません。結婚もそのレベルまで押し下げたい、なぜならそうしないと「結婚で色々解決」という信用ならない言い訳で、社会の他の問題が放置され強化されてしまうからです。

      Stewart-Winter, Timothy. Ibid. の件、教えて頂いてありがとうございます〜!
      「Ibid.」というのは「既に紹介済みの文献ですよ」という意味の記号で、何度も同じ文献情報を書かずに済む省略記号なんです。つまりこれよりも前の箇所で同じ文献を使って書いた箇所があり、そこの注に詳細があるはずなのですが、いま確認したらありませんでした。編集の段階で一部削ったりしたときに消してしまったようです。残念ながら紙媒体の方は訂正ができませんが、このブログ記事では訂正しておきます。
      教えて頂いて非常に助かりました。ありがとうございます〜!
      ちなみにその文献は
      http://www.nytimes.com/2015/06/28/opinion/sunday/the-price-of-gay-marriage.html?_r=0
      にあります。ご参考になさってください。

    • 返信ありがとうございます。
      「Ibid.」とはそういう意味だったのですね。知りませんでした(^^;
      貴重な情報、ありがとうございます。

      なるほど、既婚と未婚の差をできるだけなくすということですね。
      僕は婚姻制度のことをあまり知らないのですが、もし他の方法で
      上手くいくのであれば、結婚をしない方達への風あたりも弱まるかもしれませんね。
      貴重なご意見、ありがとうございました。

      重ね重ねになりますが、もう1つ質問してもよろしいでしょうか?
      日本国内における同性婚、その他LGBTの権利推進に関して、
      欧米からの圧というのは存在するのでしょうか?

    • こちらこそ、文章中の誤りに関して気づかせていただいて非常に感謝しております。

      ご質問ですが、確かに「外圧」と呼ばれるようなものは存在しています。ただそれは「同性婚」に関するものはおそらくあまり強くなく、単純に何かしらのLGBTに関するコミットメントを求められているというレベルかと思います。世界全体を見たときに、日本政府が本当に寛容な社会を作ろうとするだなんて誰も期待していないというのが現状です。慰安婦問題、在日コリアン問題などを見ても、安倍政権や自民党が真摯な対応をするわけがないというのが、共通認識として存在します。それゆえ、LGBTに関する何か大きな転換を安倍政権が行うだなんていうことは全く期待されておらず、せめて最低限何かしら行動なり発言なりでLGBTを認識していることを表明せよ、という程度の要請が海外(主に米国)からここ数年で特に強まってきた、というのが私の感触です。

    • こちらこそ、貴重なご意見ありがとうございました。

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