「MISIA、かっけー!」だけでいいのか 紅白に突如現れたレインボーに感じた興奮と戸惑い(wezzy掲載記事)

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2022年11月20日

写真はMISIAオフィシャルぺージより

2019年の紅白歌合戦、私はその日仕事で朝まで帰らず、すべて終わってスマホ片手にベッドでまどろんでいるときにMISIAのことを知った。

画面に映っていたのは、ギラギラと光るレインボーフラッグと、これまたギラギラときらめく衣装のドラァグクイーンたち、そしてゲイカルチャーで生まれたハウスというジャンルのアレンジで、これでもかというくらいに「あなたがすべて」と張り上げるMISIAだった。

え、やば、すごいじゃん。何これ。え、しかもドラァグクイーンってマーガレットさんもいるの? やば。かっこよ。ほかの出演者にもレインボーフラッグ振らせてんじゃん、おもしろ。星野源とPerfumeはノリノリで、ISSA目が死んでる(笑)。 MISIAめっちゃ声裏返るじゃん、どした。力入ってんなー。

現実感がなかった。単純に嬉しいとかウザいとかのべっとりした感情じゃなくて、「やるじゃん」って。紅白の場にこれを存在させたなんて、やるじゃんって。

ABOUTこの記事をかいた人

1985年5月26日生まれ。栃木県足利市出身、ニュージーランドとアメリカを経て現在は群馬県館林市在住。2011年にシカゴ大学大学院社会科学修士課程を中退。以降ジェンダー・セクシュアリティを中心に執筆や講演など評論活動をしています。 LGBT運動と排外主義のかかわり、資本主義とLGBT、貧困二世・三世のLGBT/クィア、性的欲望に関する社会的言説の歴史、セックスワーカーの権利と尊厳などに特に関心があります。