【クィアx貧困】貧困をなくすためのクィアの会が2013年4月21日に発足しました

このブログでも以前お知らせした通り、久喜市にて、「貧困をなくすためのクィアの会」という新しいクィア団体が発足しました。

第1回ミーティング/立ち上げイベントのご報告はこちらから読むことが出来ます

イベントで話し合われた内容をもとに、貧Qの「理念と活動」をあらわした趣意文が完成しました。以下に全文を転載します。

貧困をなくすためのクィアの会(以下「貧Q」)は、貧困とクィアの問題を切り離して考えるのではなく、互いに重なり合う問題群であるとの認識のもと、「人々を貧困に追いやる社会構造に反対」し、「経済的に大変な思いをしている人たちの生活を少しでもマシにする」ために、「群馬県と栃木県と埼玉県と茨城県の真ん中あたり」を活動拠点として2013年4月21日に立ち上げられたクィア団体です。

「LGBT」ではなく「クィア」という言葉を使用している背景には、主流になりつつある「LGBT」という枠組みが市場原理と結びつき、ある特定の表象ばかりが注目されてゆく中、そこからこぼれ落ちる存在に目を向けることが重要であるとの認識があります。

また貧Qは、「貧困」が、ただ存在しているものではなく、不当につくられ、維持され、また一方的に「貧困」と(しばしば不当に)名指しされている状況であると認識し、「貧困をなくす」ためには単に経済的に大変な思いをしている人たちの生活を少しマシにするだけではなく、「貧困」をつくりだし、維持している社会構造と、その社会構造の存在によって得をしている特権者の利益を切り崩すことが必要であると考えます。また、「貧困」状態にある人の生活が必ずしも「貧困」という1つの尺度でのみ説明可能なものであるとは考えず、同時に、そのような人々の生活が常に困難にみまわれているという前提にも反対します。そのような立場から、貧Qでは、「クィア」の中の多様性のみならず、「貧困」の中の多様性にも目を向けることを重要課題とします。

以上のような考えから、貧Qでは、「貧しいLGBTに対する支援」という枠組みを前提とせず、多様な性のありかた、生き方、「貧困」状態にある人々の多様なありかた、生き方、そしてそれらの重なり合う部分に目を向け、耳を傾けながら、具体的な支援行動と社会構造への批判的言論の両方を活動の両輪として活動を展開します。また、それらの活動において、支援者/要支援者の枠組みを疑い続け、性の問題、経済的な問題に直面している者同士の連携・連帯の実現に努めます。

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マサキチトセ Written by:

1985年5月26日生まれ。栃木県足利市出身、ニュージーランドとアメリカを経て現在は群馬県館林市在住。趣味はイラストと音楽制作。 2011年にシカゴ大学大学院社会科学修士課程を中退。以降ジェンダー・セクシュアリティを中心に執筆や講演など評論活動をしています。 LGBT運動と排外主義のかかわり、資本主義とLGBT、貧困二世・三世のLGBT/クィア、性的欲望に関する社会的言説の歴史、セックスワーカーの権利と尊厳などに特に関心があります。