2018.4.4配信《エロくない性の話》配信後のやり取りの記録と補足

2018年4月4日に配信されたネットラジオ《エロくない性の話》第3回について、ご批判を受けました。配信の詳細、音声ログ等はこちらを、主にご批判を受けた箇所のテキストログはこちらをご確認ください。

以下は配信後にツイッターで配信の問題点を指摘した2名とのやりとりです。各やりとりのあとに、必要と感じる補足を付け足してあります。

コニーさんとのやりとり(ツイッターDM)

※コニーさんのブログの「もし、マサキ氏が訂正を求められるのならば、わたしはDMを全部公開してもかまわない」という発言をうけ、公開には問題がないと判断しました。また、実際のDMの記録を基に、プライバシー保護の観点から公開に適さないと思われるもの、及び省略しても本旨に影響のない雑談部分を省略しました。コニーさんがブログで公開している部分についても、(掲載箇所を増やすことで情報の露出が増え、当該人物のプライバシーが侵害されるリスクを上げてしまわないように)私のサイトで再度掲載することが適切ではないと思われる箇所については省略してあります。

※敬称略

コニー(以下 コ) まさきさーん こんばんはー ラジオありがとーございました

ちょっと自分でもきもちがまとまらないので、リプライじゃなくてDしますね

マサキ(以下 マ) こちらこそ、ありがとうございます〜〜

コ わたしのなかに、トランス女性にたいしてフォビアがあるのかについては、きちんと考えなくてはと思うのですが

教育格差についてです

ラジオいつもたのしみにきいています いつも刺激になります

マ コメントでも触れてくれてましたね>教育格差

コ で、教育格差のくだりなんだけど、むねがぐっさりしました

自分の気持ちをありのままにいうことをゆるしてほしいのだけど

今もなお、女の子だからあきらめないといけない進学があったり、理系の科目にかんする興味を巧妙に折られる現実や

ストーカーや変質者にあって、安全に学校生活をおくれず、(プライバシー保護のため省略)を慰めたりします

私自身、女性だからと理系メーカーを全滅した上、同期に「女性が志望しないから理系メーカーには女性がいない」といわれて、声がでなかったことがあります
(※この箇所はコニーさん自身が公開しているメッセージのため、プライバシー保護のための省略はしていません)

塾で、理系は男性教師に教えてほしいと言う親もたくさんいます

理系科目より古文ばかり振られます

マ 未だにそんなひどい状況が広がってるんですね…

コ というのをぱっと思い出して

同じ家庭でも男の子は浪人して県外を受けられても

女の子はダメとか往々にあり、それを慰めながら授業します

でもそれもましなくらいで、そもそも同じ兄弟でもかける額が違います

女の子は理系にいくなら看護か薬学部です

マ (そういえば私の親しい友人にも、(プライバシー保護のため省略)進学を諦めさせられた人がいます…)

コ 塾にいっても、そこでそれ以外を勧められません

はい

ゲストの人に同じ認識をもってもらうのは難しいのは承知ですが

いまなお、教育格差にまつわる話は、女性には生々しいものです

マ そうですね

コ 女性として学生時代をおくらないとみえにくいのでしょうか。

ということをおもいました

マ 少しだけ「中国史は世界史の一部じゃん」的なことを言って突っ込んだつもりだったんですが、今なお存在するこの問題の深刻さを私がきちんと理解していればもっと突っ込んだでしょうし、そうするべきでした。

コ 構造がちがうんですよね。

マ 全く違いますね。

コ あの話は大学に進学して授業をえらんでも、お前は女だから学ばせないというはなしで、知識が自由を与えるということなら、

差別によるそこにとどまれと言うはなしで

高専でじゅぎょうないようが違う、というのだと、そもそも女の子だから高専に入れない子達がたくさんいます

学校の先生がそれを妨げます

マ 「先生が変なとこにこだわってそればっかり教える」みたいな差別と関係ない話になってしまいますよね、両者を並べると。

コ そうです

トランス女性とひとくくりにするのは間違ってるとは思うのですが

そこの認識の生々しさの共有ができないので、

トマトさんはミソジニーによるトランス女性フォビアだとおっしゃっていましたが、そうではなく

同じ現実は見られない…から、

経験が違いすぎて、立ちすくむ思いです

男性特権について、体格のことがあげられており、また、女性の排斥には暴力が伴いにくいと言う話がでてましたが

男らしさを演出するために、わたしは学校で男子に毎日殴られていました

マ そういった経験、特に人生におけるある期間に経験することのおおいことがらについては、その時にどちらの性別で扱われて過ごしたかは大きな違いですね。

コ そうですね…

マ そんなことがあったんですね。。。

コ ああ、本当に見えないのだ…と思って、彼女たちがシス女性のトランスフォビアと呼んでいることのなかにはこうしたことがあると思っています

もちろん、私に見えてないことはあるし、学びたいと思っています

しかし、彼女たちは、学びたいと思ってくれているのだろうかと、立ちすくんでしまう

マ 私も、「男性特権」の話で体格が例に出された時は少し違和感を感じました。個別の男性の特徴の話ではなく、社会的に男性にどういう有利性が付与されているかの話が男性特権の話だと思います。

コ トマトさんは同じ女性として共闘できるはずとおっしゃっていましたが、わたしは足もとに亀裂があると思いました

はい、まさきさんがあげた順位のエピソードですね

トランス女性にたいしては複雑な思いを持っています それは女性として認めたくないと思ってるからではないのですが、

埋没するために女性らしくなくてはならないと言う規範の側面が大きいとはいえ、なお、経験の違いがあって、でも、それはとても伝えにくいです
そして、こちらが知りたいと思うとはねかえされてしまうというか、

マ (一方で、いまトランス女性がネットで叩かれやすい状況において、「男性特権」の話はやかさんにとってリアルに個別の人間としての自分を叩く材料として使われがちであることを考えると、普段男性特権をことさら咎められない(ほぼ)シスジェンダー男性の私よりも、トランスであるやかさんの方がこの問題が自分の存在に直結していると感じられるのかもしれないとも思い、私がどこまで彼女を批判できるかという迷いもあります)

コ 上記のようなことを嵐のように思い出して、感情がかき乱されます

マ 教えてくれてありがとうございます。

コ いえ、夜遅くにすみません…

マ 感覚的に理解することはできないかもしれませんが、お話の内容はとてもよくわかります。

コ Twitterでかいて彼女の目にはいれば傷つけると思いました

マ お気遣いありがとうございます。

それでも彼女を「彼女」と呼ぶコニーさんを尊敬します。

コ わたしも彼女を批判することには躊躇します

それは体にメスをいれなくては女ではないと言う言葉をよくみるからです

そうした苛烈な差別のなかで、シス女性を理解しろと言われても憎まずにいることだけで難しいと思うからです

いえ、尊敬には値しません…

マ 難しいですね。例えば「男女差別なんてない」と言い切る富裕層の女性を批判するとしても、男性ジェンダーで生きている私は批判できる立場にいるのか葛藤があります。

コ 経験の違い自体は彼女の責任ではないです
しかし、知らないことについては責任がありますし、あの場で同じように思ったのはわたしだけではないでしょう

まさきさんの葛藤と立場を理解しました

ときどき、まさきさんが「十分ではない」ようにみえていました。
しかし、慎重さの理由がわかりませんでした

今りかいできたのでよかったです

マ いえ、単に慎重なだけではなく、私自身問題の深刻さの理解が不十分である箇所や、あるいは彼女と友人であることが無意識に批判を回避する方向に私を向けていたのかもしれません。

お時間をかけてこうして思いを伝えて頂けて感謝します。

直接今回の件についてではなくとも、今後彼女とのかかわりのなかで気づいたことがあったときにきちんと伝えられるように努力したいと思います。

(もちろん、私自身男性特権を持って生きているのですから、自分への批判的視点を持つことが最も重要なことだとは思います)

コ たぶん…トランス女性にむけられる視線のなかには、あの無邪気さにうつるものが、シス女性というかわたしにはどうしても許せないという、お前はあの苦しみを共有してないのだ、と

シス女性にはそれを励まし合う文化があります

励まし合っても変えられません、なにも。
(プライバシー保護のため省略)そういう嘆きを共有しあって

暮らしているのが、わたしのもつ現実です

もちろん、わたしは教育を受けられ、読め、書けます

それ自体が特権であり、得られない人もいます

わたしは、女の子達の教育格差に泣く子達を慰めることしかできないときがあひます。

諦め自体が、サバイブなときがあって…
トランス女性について、どう考えてどう批判するか、とても難しいです

非常に深刻です
(プライバシー保護のため省略)生徒に(プライバシー保護のため省略)で相談されました

その子は親にも相談できませんでした

という、毎日の現実があって。
長々すみませんでした。

マ コニーさんには相談することができたんですね。。。コニーさんがいなかったらその子はもっとつらかったでしょうね。

とんでもない、気持ちをこうして書くことも労力のいることだと思います。感謝しています。

コ そうですね
その子は、(プライバシー保護のため省略)までつけられました。
自転車のステッカーで彼女が(プライバシー保護のため省略)にいるとわかったのです

かのじょは(プライバシー保護のため省略)しなくてはならないかも、と(プライバシー保護のため省略)された瞬間に、その男が現れたので

また、(プライバシー保護のため省略)などをSNSに流されたりして、(プライバシー保護のため省略)ことが難しくなる中、わたしにできることはとても少なかった

おおかれ、すくなかれ、女性はこういう体験をしながら、いろんなことに配慮して、言葉にせず飲み込みます

その男は、SNSで(プライバシー保護のため省略)と公言して、(プライバシー保護のため省略)にあらわれ、(プライバシー保護のため省略)

マ こわすぎる…………

コ このようなことは、まれではないんです

どうでしょうか
わたしは立ちすくみ、共闘できるとはいえない…

立ちすくみ、まごまごし、自分の無力と無知を恥じながら、考え、書き…

今もわたしは何者でもないので、なにもできません

マ 教科書的な回答をすれば、「富裕層特権、健常者特権、民族的特権など様々な特権がある女性がいて、そうではない女性たちがそんな彼女たちと共感し合ったり共闘することは難しいが、共闘しようという意志はある。男性特権を持つ/持っていた女性に対してだけそのような意志を持たない理由はない」というものになると思います。

しかし、教科書的な回答がコニーさんや私、やかさん、その他の人々それぞれにとっての正解とは限らないと思います。

「いま私が、無理」なことを無理やりする必要はないと思いますし、それを強要されるいわれもないと思います。

コ そうですね…

わたしにとって、いくつかある困難のうち、男性というものがもつものが、わたしを傷つけた経験が一番大きいのです

わたしがなぜ、LGBTや、そのほかについて、考えたり、知りたがっているか

わたしは、たとえば、まさきさんのことが羨ましいです

でもそれって、とても表層的なことだと思うから、理解したいと思います

理解したいのは世界です

わたしの存在する世界を理解することがわたしの苦しみを理解することにつながるといいなーと思います

いま、わたしが、無理、っていいですね!

マ 男性というポジションに安住している私がジェンダーの問題について何が言えるのか、本当に難しいですし、一線を越えて失敗してしまうこともありますが、私も、私や私の家族、大切な人たちが生きる世界とその中の困難を理解したいという思いが根底にあります。

コ 困難ですよね、自分以外の人生を生きられないから…

マ 私を最も傷つけたのは、障害を持つ黒人男性でした。今でも似た雰囲気の人を見ると身体が固まり、やり過ごすことだけを考えます。でもコニーさんのように考え続けないといけないんだと思っています。

(ごめんなさい、関係ない自分の話をしてしまって…)

コ えっ??それをいうなら、わたしも自分の話ばかりで、関係ないですよ!

マ えへへ。ありがとうございます。

コ 関係無いっていったらわりとなんでも関係ないー

それに考えなきゃいけないということもないと思いますよ!

マ たしかに、そういう関係ない話をたくさんして、結果的にいろんなことを知ったりできるんですよね。

コ ~しなきゃいけないからうまれるものはろくでもないから

マ たしかに!「いま私が、無理」なら必要ないや!

コ そーですよ!

他にしっかり考えてる人もいるし、人生長いし

マ そうですね。

ゆっくり、できる速度で、考えよっかな。

コ まさきさんがくるしみながら、かんがえなきゃいけな
い!!!!つて、少なくともわたしは望まないけどな!

マ わーんありがとう

コ わたしね!
何者でもないし発言力もないし、有名でもないし、知識もないし、頭がよくないから、ゆっくり考えるために長生きしようと思う

まさきさんもそーして

ほしいなー
いつねてるのー?笑

トリプルワークはしんどくなーい?

マ 私も長生きするーw

コ あ、まさきさんは賢いけどね

マ トリプルワーク、なんとかなってる〜

お店がやっぱ(プライバシー保護のため省略)。

でもお店の(プライバシー保護のため省略)いけないのーToT

コ わたし(プライバシー保護のため省略)たからトリプルやべーって

(プライバシー保護のため省略)は厳しいねー

マ ひゃー、(プライバシー保護のため省略)だったかー

時間的拘束が基本的に店以外はないから、なんとかなってるな〜

コ そうおもうでしょ???

マ !

コ でもねーからだは正直よー

マ 油断してるとやばい?

コ やばい

頭がメモリ食うから?

やすまらないようす

マ ああ〜、そうか

コ わたし(プライバシー保護のため省略)…ひひひ

マ ?

やばいかー。。

コ こわいでしょーー???

やばい

(この後睡眠、労働、健康、厄年、寿命、財産などについての雑談)

コ 長生きしてくださいねー

マ コニーさんもーー

コ わたしはねー躁鬱だから死ぬリスクが高いのよー
(※この箇所はコニーさん自身が公開しているメッセージのため、プライバシー保護のための省略はしていません)

マ やーん

コ 60までいきるかなー?

って感じらしい
入れる保険がないもん
(自閉症協会にはいってます)

マ そうかあ

コ 早い人は45くらいで死ぬらしいね

がっはっは

あっ統計だから死ぬとは限らないから悲しくないよ!

マ 少しでも長く、楽しい人生がいいね

コ わたし根本的にはすげー明るくて強いから

楽しくいきたいですねー

まさきさん寝るときとか忙しかったらいってね?

マ ありがとう〜。そろそろおねむではあるw

コ とか、はなし終わらせたいとか、あれば返事しないでおくとかしてね

マ 了解です。ありがと!

じゃあ今日はそろそろ身体を横にする〜

横大好きー

コ そーだよねー
わたし話長いんだよね

マ 縦はいやー

コ してくださーい
わたしも(プライバシー保護のため省略)時間くらい横だよ

マ 横のままジュースとか飲む技術身につけちゃった

コ 便利機能だ

マ では、寝るっすー!

今日はありがとう?

コ こちらこそありがとう
おやすみなさい

補足

このDMのやりとりにおいて、コニーさんは一貫してトランスジェンダー女性であるちぇがる・やかさんが学生時代に(本人の望むと望まざるとに関わらず)男性特権を有していたことについて、そうではなかった女性たちとの経験の違いを主張していました。また、実際に配信中にベランダハムさんの「私は女子大だったんですけどフランス語の教授がフランス語を教えてくれず、レディの心得だけを教えられました」というコメントに対し、やかさんがその不当性に触れる前に男女差別とは無関係な高専の話をしたことは不適切であったと思います(テキストログを参照のこと)。

なお、レディの心得について、ちぇがる・やかさんがそれを「差別だと認識せず、その認識を最後まで改めなかった」と言われていますが、やかさんは私マサキの「一応世界史の一部だからそれはね」という発言を受け「うん、そう、でもなんかレディの心得…」「…は、やばいね、やばいとしか言えないみたいな感じ」と発言しています(これは、高専の話とは違ってレディの心得の話は大きな問題であると認識した、と私は解釈しました)。その後もレディの心得を教えることについてやかさんは「良妻賢母思想かな」と発言しており、ジェンダー規範の問題であることも理解していると私は解釈しています。また、コニーさんのブログにて、やかさんの文化と言語についての発言が「フランス語は植民地と関係があるから、しかたがない、ドイツ語なら違ったかもしれない」というものだったとされていますが、テキストログを見ても分かる通り、実際は、フランス語よりも話されている地域が小さいドイツ語の方が文化と言語の密接性が強いのではないか、つまり言語教育において不当な文化(ジェンダー規範など)を含めて教育しようとしてしまう過ちをドイツ語のほうがおかしてしまいやすいのではないか、という指摘です。

一方、このDMのやりとりにおいて、私マサキについては、やかさんへの批判が「十分ではない」点を批判されたと解釈しています。それについては、高専の話について例として不適切であることを指摘し、(余談としてロシア革命とナチスドイツの話をしてしまいましたが)ジェンダー規範の問題であると一度発言したことで、「十分」であった、と配信中及び配信直後には感じていました。その理由は、上記の通りやかさんが(たとえ最初に高専の話をしてしまったとはいえ、その後の発言を振り返れば)レディの心得の話を男女差別の問題だと認識していると私は解釈したからです。また、男性特権について体格の例を出したやかさんに対し、男性特権という概念の重要性や、男性特権が多様な現れ方をすることを指摘したことも、配信中及び配信直後には「十分」であったと感じていました。

しかし配信を聴いて「むねがぐっさりし」たとコニーさんから言われ、「十分」ではなかったのかもしれないと気づきました。ナチスドイツやロシア革命の余談などせず、もっと強く高専の話を不適切な例であると明言すべきであったのだろう、男性特権に関する考え方の違いをもっと強く主張すべきだったのだろう、そうしなかったのは私自身に男女差別の問題の深刻さを軽視する部分があったからなのではないか、と。そこで「今なお存在するこの問題の深刻さを私がきちんと理解していればもっと突っ込んだでしょうし、そうするべきでした」と伝えました。また、ベランダハムさんの経験を受けて話したにも関わらず男女差別の問題であるということを中心に話さなかったのは男女差別を矮小化する行為であったとも気づきました。

なおその後私は、男性特権の認識について、シスジェンダーである「私がどこまで」トランスジェンダーである「彼女を批判できるかという迷いもあります」とDMでコニーさんに表明していますが、配信中に「迷い」を理由に言葉を飲んだという事実はありません。やかさんと意見の異なる部分については、自分で十分と思うほどには意見を伝えていました(十分ではなかったということを指摘され認識したのは前述のとおりです)。ただ、トランスジェンダー女性であるやかさんよりも更に長くまた一貫して男性特権を有しており、またシスジェンダー特権も有しているシスジェンダー男性である私が男性特権についてやかさんに説明をするということは、一歩間違えばシスジェンダー特権・男性特権の行使になってしまいますので、配信中に男性特権についてやかさんに指摘したことが果たして正当なやりかたで出来ていただろうかという迷いはあります。この「迷い」をコニーさんに伝えたのは、コニーさんがトランスジェンダー女性とシスジェンダー女性との認識の違いを感じており、トランスジェンダー女性に「複雑な思いを持ってい」ること、またそうして「トランス女性とひとくくりにする」ことに自身のトランスフォビアがある可能性について考えていることをうけて、私もまたシスジェンダー特権の行使やトランスフォビアが自分にある可能性を考えて迷ってしまうことがあるということを共感の意を込めて表明したものです。また、男性特権について批判されるべきなのはトランスジェンダー女性よりもまず(私を含む)シスジェンダー男性ではないかと感じており、この時点でコニーさんの批判の対象が主にやかさんであったことも、私自身のシスジェンダー男性としての特権について言及した理由です。

その後、私が「十分ではな」かった理由を「マサキさんの慎重さ」とコニーさんは表現しました。できるだけ自分の特権に意識的でいようと、(常日頃実践できているかは別として)どんな場でも発言には慎重でいたいと思っていますし、一方で慎重でありつつ意見を表明することが重要だとも思っています。その点では今回の配信においても「慎重」であろうとしてはいました。しかし今回の問題の大部分は私に男女差別を軽視する部分があったからだろうと思い、「いえ、単に慎重なだけではなく、私自身問題の深刻さの理解が不十分である箇所」があったのかもしれないと伝えました。その際に、私が以前からやかさんと友人関係を持っていたことを秘匿することは不誠実であると思い(何かを発言する時に、その内容に関わる人と友人関係を持っていたら、表明する必要があると私は思っています)、「あるいは彼女と友人であることが無意識に批判を回避する方向に私を向けていたのかもしれません。」とお伝えしました。これは友人関係による影響があった/なかったという誰も証明できないことを「なかった」と断言することは不誠実であると判断しての表明です。

なお畑野とまとさんのコメントは、トランスジェンダー女性に対して(過去に、あるいは現在)有している/有していた男性特権をことさらに取り上げる形でのトランスジェンダー女性叩きの話を私とやかさんがしていた時にそれに対して書かれたコメントと思われますが、ログを確認すると、実際にコメントが投稿された際には、トランスジェンダー女性が時に女性蔑視的なことを言ってしまうことの問題点をやかさんが話しており(1回め)、及び私が男性特権の例として教育における男女の扱いの違いについて話していました(2回め)。なお、これはベランダハムさんのレディの心得についてのコメントの約10分前と約5分前に投稿されたコメントです。配信中は、私やゲストはコメントが投稿されたときにすぐにそれを目にするとは限らず、基本的にはさかのぼって確認することになります。その際、すべてのコメントを必ず読んでいるとは限りません。また、目に入ったとしても、コメント内容の意味や意図がすぐに理解できないものに関しては、紹介しないこともあります。結果的に今回のとまとさんのコメントは、配信中では取り上げませんでした(記憶が曖昧なので音声のログを確認しました。聞き落としがある可能性はゼロではありませんが、確認した限りでは取り上げていません)。上記DMでのコニーさんの発言をうけ、また以下のコニーさんとの公開ツイートでのやりとりの中でログのコメントを振り返り、コメントの意味が(恐らく)わかりました。その上で私は、女性同士の連帯を「トランスフォビアがなければできるはず」とは思いません。どんな連帯においても、各自が(好むと好まざるとにかかわらず)自分の持っている/持っていた特権やフォビアを認識し、差異と向き合うことで、連帯が可能になると思っています。男女差別やトランスジェンダー差別に関しては、男性が自身の男性特権に向き合うことや、シスジェンダーの人が自身のトランスフォビアに向き合うこと、(本人が望むと望まざるとにかかわらず)男性特権を持っている/持っていたトランスジェンダー女性が自身の男性特権に向き合うことも含まれます。配信中にコメントをすぐに理解してその点を指摘できなかったことは、私の能力不足です。

ベランダハムさんとのやりとり

コニーさんとのやりとり(公開ツイート)

補足

コニーさんが体調を崩してしまったことをうけ、今回の配信で私が男女差別を矮小化する効果を持つ進行をしたこと、また配信内の問題についての対応が不十分であったことの責任を感じ、謝罪をしました。

ここでのやりとりについて、私が自分の責任を免れるために「トランス女性」「経済格差」「民族差別」の話を出し、話をそらしたと言われていますが、はじめに「トランス女性を批判していいのか、よくわかりません」というコニーさんの発言及びそれに関連する葛藤の表明を受けての返信ですので、それに沿って「トランス女性」の話をすべきと思いました。それでも配信内容の責任は私にありますので、返信の冒頭でまず「コニーさんのコメントをきちんと取り上げず、仰るような構造の違いについて流してしまって反省しています」と伝えてから、トランスジェンダー女性の話をしています。

そのトランスジェンダー女性の話について「経済格差」「民族差別」を持ち出したのは、(配信内でも発言した通り)男性特権は、富裕層特権や中流階級特権、日本人特権などと同等に扱われるべきだという明確な信念を私が持っているからです。シスジェンダー女性によるトランスジェンダー女性への批判をどう考えるべきかというコニーさんの問題設定を踏まえたうえで、その問題についての私の考えを真剣にお伝えしました。

しかしそれでも、私がその問題設定に乗っかって(つまり私自身の責任を横に置いて)話をすることには問題があると思い、最後に「いずれにしても今回私の配信においてコニーさんや他の方々の思いをきちんと受け止めず、結果的に女性差別や女性蔑視の問題を矮小化してしまったことの責任は私にあります。体調を崩してしまったとのことで、大変申し訳無い気持ちです。今後の言動でコニーさんの信頼を取り戻せるよう努力します。」と伝えました。

また、「願わくば、シス女性とトランス女性が女性同士として(民族や障害、階層などの他の軸と同様に)意見し合えるような状況が望ましい」という発言について、シスジェンダー男性である私が頭上から眺めているような発言であるとの指摘がありました。実際そうした特権的な俯瞰の立場に自分を置く発言であったと思います。(「願わくば、ということこそ『何様』ということになります」とコニーさんがブログで書いていますが、正にその意味で「願わくば」の前に「私自身シス男性として生活しており、ミソジニーやトランスフォビアから全く自由でない立場で言うのは何様という感じですが」と書いたのです。)実際、この文を書く際に「願わくば」という表現のほかに「望ましいのは」「本来あるべきなのは」などいくつかの選択肢を検討し、いずれにしても問題があると感じました。そのため、今回の配信が自分の責任であること(「(私の配信がそのような状況ではなかったということを反省しています)」)を括弧書きで直後に付記することにしました。

コニーさんとのやりとり(ツイッターDM)

※敬称略

コニー(以下 コ) まさきさん、わたしこのことブログに書きます
そして、まさきさんが「やかさんが友達だから」といったことも批判します

いえ、単に慎重なだけではなく、私自身問題の深刻さの理解が不十分である箇所や、あるいは彼女と友人であることが無意識に批判を回避する方向に私を向けていたのかもしれません。

ここですね

この部分をブログに引用はしませんが、やりとりの中の少しの部分にふれるかもしれません

マサキ(以下 マ) 了解しました。「友達だから」はあくまで可能性として否定できないという意味で(私の気持ち的には全く友人関係は無関係だと感じていますが、「無関係です」と断言することはできないし、不誠実だと思ったからその話を出しました)、私が意図的に友人関係を理由に話の流れをコントロールしたという意味でないことはご理解ください。

コ わかりました。

マ ありがとうございます。また、ブログに書くことを事前にお知らせくださってありがとうございます。アップされたらきちんと読ませていただきます。

コ 書きたいかどうかでいうと、あまり書きたくありません。
まさきさんのラジオの邪魔をしたいわけではないので…
わたしはとても期待して聞いていました
それはほかの人も同じだと思います

マ 邪魔なんかでは全くありません>< むしろ問題があるのに誰からも問題点を指摘されない方が失敗だと思います?

コ ただ、そうですね、わたしは自分の気持ちを理解するのに数日かかります。
そして、友人であることが無意識に批判を避けていた可能性がある、と、きいて、
わたしは友達ではないし、だから、差別を止められる立場であっても、止めてもらえず、加害性をそのまま向けられても仕方がない存在なのだと感じました

マ 書くことを要求するわけではありませんが、もし書いていただけるなら、今回のことがきちんとコニーさんの立場からの言葉で公になって残ることは貴重な記録となると思います。

貴重というと、私がそれを利用するかのような物言いになってしまいますね…。なんと言ったらいいか分かりませんが、私の言葉だけで説明が残るのは(どうしても私のバイアスが入ってしまいますから)良くないと思う、という意味です。

コ だれでも、育ちの影響から逃れられません。
それはトランス女性もそうです。
トランス女性を恐れているシス女性はいます。
それは、無意識にでてくる男性ジェンダーによる加害性と、それへの批判を「少数派だから」と避けることが原因だと思っています。
また、

マ 友人であることが影響した可能性について言及したことで、コニーさんに絶望感を与えてしまったのですね…。申し訳ないです。

コ そうですね、ほんとうに孤立していて、誰も味方でないのは仕方がないにしても、差別をそのまま温存するのだ…と思いました。

話を聞かないのは、男性的な行動です

マ 私は明確に、人間関係を理由に意見を変えたり誰かの味方をしたりということはしないようにと努めてはいます。しかし不十分なこともあり得ると思い、友人関係に言及しました。

また、あの場でもフランス語と中国史の話は違うと話し、その後も(ナチスドイツの話などもしましたが)日本語学校の話と繋がる(つまり差別と関連した問題だ)ということを話しました。不十分であったと反省していますが、全く私が何もしなかったわけではないこともご理解いただけると嬉しいです。

コ そうですね、それは理解しています。

マ ありがとうございます。

コ 最初まさきさんはちゃんとつっこみをいれたのだから、と思って自分の気持ちに蓋をしようとしました

わたしは、その人が女性であると名乗れば、女性だと思いますし、それ以外の属性についてもそう思います

思うというか、それ以外ありません

女性だと認識するというか。

マ はい。

コ パスしてようがしてまいが、女性として認識します。

マ (ごめんなさい、出先なので少し返事が途切れ途切れになります)

コ しかし、女性規範を内面化していたり、差別をしていたら、批判します。
それは、女性でも男性でも友達でも家族でもです。

コ 疲れましたので、また、こちらに書くかもしれないし、ブログに書くかもしれないし、少し休みます。

マ そうですね。おかしいことには批判があるべきだと思います。

コ はい。

ちょっと限界になりました。
報告したのは、以前ならなにも予告しないでかいてたのですが、それも問題だなと思って報告しました。
お忙しいところ、ありがとうございます

限界→体力

マ とんでもないです。お話ししてくださって嬉しいです。

補足

「ご理解ください」という私の表現について、負担を強いるものであると批判されています。

1度目のDMでのやりとりにおける私の「私自身問題の深刻さの理解が不十分である箇所や、あるいは彼女と友人であることが無意識に批判を回避する方向に私を向けていたのかもしれません。」という発言について、コニーさんが「やかさんが友達だから」という要約をしました。その時点で私は、私の元の発言についてコニーさんと私のあいだに解釈の相違があるのではないかと不安になりました。私が友人関係に言及したのは、前述の通り、何かを発言する時に、その内容に関わる人と友人関係を持っていたら、それが影響を及ぼしているか否かに関わらず、それを表明する必要がある、表明しないのは不誠実であると思っているからです。「やかさんが友達だから」という要約は、私のそういった考えが伝わっていないと感じさせるものでした。そのため、私の意図を再度伝え、理解していただけるようお願いしました。(事実、翌日のツイートでコニーさんは「人間関係とか、政治的におもんばかることとか、わたしは卑劣だと思います」と言っており、私がやかさんとの友人関係に「おもんばか」ったと解釈しているようです。)

また、そのあとのコニーさんの「差別をそのまま温存するのだ…と思いました」という発言を受けて、「温存する」という表現に戸惑いました。テキストログにもある通り、配信では、もちろん不十分ではありましたが、ベランダハムさんのコメントを読み上げてすぐの「ひどすぎる」という私の2回の発言、高専の話がレディの心得の話とは異なることを指摘した私の発言、その指摘を受け入れたやかさんの反応、そしてレディの心得についてのやかさんの「やばい」「すっごいなあ」という発言(これは文脈上「酷い」という意味だと解釈できます)、また国内の日本語学校が「従順に日本の中にある企業で末端で働くための日本語」を教える傾向にあること(当然これは差別的なことです)とレディの心得の話が繋がっている(両者ともに差別問題である)という私の発言、レディの心得を「良妻賢母思想かな」と表現したやかさんの発言、そして「フランスにおける性、ジェンダー規範なわけじゃん結局」という私の発言など、フランス語の授業でレディの心得を教えることを差別的なことと捉える発言が複数ありました。これは全く十分ではなかったと思いますし、また、男女差別の問題を中心に据えず、ナチスドイツやロシア革命などの余談をたくさんしてしまったこと、またきちんと教育における男女差別の問題として掘り下げなかったことは大きな過ちですが、いま挙げたような発言をコニーさんが認識・記憶しているのかどうか(配信から精神的なダメージを受けていると聞いていたので、記憶違いがあってもなんら不自然なことではないと思っています)、とても不安になりました。「不十分であった」という認識であれば、「そのまま温存する」という表現は使わないのではないかと思ったからです。こうした不安を感じたため、念のため配信内容の解釈について確認すべく、理解して頂けるようお願いしました。(事実、翌日のコニーさんのツイートで「えー!そんなの、ひどい!っていってくれればいいのに」とありました。私はベランダハムさんのコメントを読み上げてすぐに「ひどすぎる」と2回言っていますし、やかさんは「やばいね、やばいとしか言えないみたいな感じ」と発言しています。※私は笑いながら言っていますが、このあとのトピックで紹介しているニュース記事の表現がひどいものだったときにコメント欄でも笑いが生まれたように、あまりにもひどいことだと思って逆に笑ってしまうことはありえますし、ひどさを否定するものではありません。)またこの際、「私が」と言うことで、やかさんにのみ問題があり私はそれの対処をしただけだという印象を与えてしまったことを後悔しています。

「ご理解ください」と言った2点はどちらも事実確認の域を出ないものです。もちろん事実確認であっても相手に負担を強いるものではありますが、友人関係については私のDM内の発言であり、第三者が私の発言や発された文脈を検証することはできません。配信内容も、音声という検証しづらいメディアです。認識の相違がある状態で第三者が読むことのできる場所にそれらがコニーさんの言葉で書かれることに、大きな不安をいだきました(事実、音声ログを聞かずに今回の件について発言している人が複数います)。通常、指摘や批判は甘んじて受けなければいけないと(毎回実践できているとは言えませんが)思っています。配信者としての責任を十分に果たさなかったことは事実ですし、反省しています。しかし事実誤認や曲解に基づく批判が予想されるなら、事前に認識の相違を確認することは不当な行為ではないと考えます。

全体の補足

全体を通して、私が「教えてくれてありがとうございます」「ありがとうございます」「感謝しています」「大変ありがたく感じます」「ありがとうございました」「嬉しいです」「この問題をご指摘くださった方々に心から感謝します」と発言していることについて、苦痛を強いられた側に「感謝」するのはおかしい、その苦痛はシスジェンダー男性を「賢くしてアップデートするための踏み台ではない」、また「自分の番組をよくするための材料としか考えて」いない、との指摘を受けました。この点については、正にそのような表現であり、苦痛を感じた視聴者全員に申し訳なく思うとともに、「感謝」の言葉を向けてしまったコニーさんとベランダハムさんの苦痛に正面から向き合わない態度であったことを反省します。私が自分の責任をきちんと認識していなかったことが原因で、苦痛を与えた側の私に苦痛を与えられた側がさらなる労力をはらって言葉を尽くしてくれていることに対して感謝の思いを抱いたのは事実ですが、それを表現することは不適切であり、さらなる苦痛を与えるものであったと思います。お二人に謝罪致します。

2018年4月9日

訂正箇所

2020年7月8日 以下の箇所を訂正しました。

  • 「加えました」→「書いたのです」 ※時系列が不明瞭だったため。
  • 「音声をログを」→「音声のログを」 ※助詞の誤用があったため。
  • タイトル「2018.4.4配信《エロくない性の話》配信後のやり取りの記録」→「2018.4.4配信《エロくない性の話》配信後のやり取りの記録と補足」 ※内容をより正確に表現するため。
  • 追加「各やりとりのあとに、必要と感じる補足を付け足してあります。」 ※内容をより正確に表現するため。